Inherit The Stars

人生を楽しむ。ビットコインとゴルフとその他いろいろ

【Bitcoinビットコイン】大手eコマースが決済に導入することで特異点を迎える、か

f:id:InherittheStars:20150227041556p:plain

 楽天の三木谷浩史氏とPayPalの共同創業者ピーター・ティール氏の発言が、ビットコインに関して久しぶりに明るい話題となっています。

 2月23日に開かれた「楽天金融カンファレンス2015」で、ビットコインについて三木谷氏は「(楽天サービスへの導入を)考えている」、ディール氏は「すばらしいブレイクスルー」と評価したということです。

 ビットコインの問題点の一つとして、将来の価値上昇を目的に取得された場合、流通することなく死蔵されてしまうこと、が指摘されています。その結果、ビットコインの流通や利用が広がらない、というわけです。

 2020年には1BTC=1200ドルという推計というか予測、というか希望的観測?もあるようで、例えば現在の240ドル近辺で取得し抱えておくことは、個人の投機的行動としては合理的でしょうが、ビットコイン全体にとってはマイナスかもしれません。

 やや古いですが、こんな話も。

BAレポートは、ビットコインがeコマースで約1割の比重の決済手段になり、また送金産業において主要な役割を果たすようになるだろうとしている。そして、1BTC=1300ドル程度が「フェアバリュー」(適切な価格)であろうとしている(BTCはビットコインの単位。最近時点での価格は600ドル程度)。

  死蔵させている個人が資産家で、有名な兄弟のように1人で数百、数千のBTCを所有していて、そんな人が何人もいれば、影響はなおさら大きいかもしれません。

 しかし、実際にeコマースの決済手段としてビットコインが使われ始めると、状況は変わるかもしれません。楽天がビットコインを導入するかどうか、導入するとしたらいつか、が焦点になるのも、そんな理由かと考えた次第です。

 価格変動が激しい現状で、ビットコインをeコマースの決済手段とするのは難しそうですが―少なくとも1日1回は商品ごとにBTC価格を見直さなければならなそう―クレジットカードや銀行振り込みとは比べものにならないほど安い手数料や、リアルタイム性は非常に魅力的です。

 小売店側としては、JPYやUSDの定価に対して、ビットコインの定価をディスカウントするということもできそうです。少なくともカード手数料程度はディスカウントできるでしょう。また、回転・運転資金に余裕があれば、価値上昇を見越して積んでおくこともできます。死蔵になってしまうが。。。

 消費者としては、取引所で多少の手数料を支払っても、ビットコイン支払いの方が安ければビットコインを購入、使用するようになり、「通貨」として回転するようになるかもしれません。

 楽天が日本で、決済手段としてビットコインを導入すれば、Yahooショッピングやヤフオクその他、大手も無視できなくなるでしょう。大手が相次いで参入すれば、ネットワーク効果により小規模事業者にも広がるのは時間の問題です。

 モノやサービスの普及は当初こそ遅遅としていますが、何かのきっかけや革新的技術の登場により特異点を迎え、いわゆるアーリー・マジョリティ層を取り込むと、爆発的に広がることがあります。

 ビットコインはやや特殊な普及の仕方をしていますが、一般的なコマースの現場で特異点を迎えるのはいつか、楽天がその一助となるのか、なかなか楽しみです。

政府や中央銀行といった機関による保証や法的根拠がないことを理由に、ビットコインの存在意義を認めないとする意見も説得力を持たない。貨幣の信認は本質的には消費者や企業といった主体から発生するものであり、政府・当局機関による保証や法律が貨幣信認の根源にはなり得ない。たとえ通貨が法的に認められたとしても、ハイパーインフレなどの形でその価値が崩壊する可能性があることを歴史は何度も示している。当局機関の保証のないことを根拠に将来性を否定する見方は、貨幣信認の本質を理解していないだけでなく、何もないところから生まれたビットコインが一定規模で取引されているという事実を無視している。

  ※冒頭のグラフィックはウェブ上から拝借しました。問題があれば指摘してください。

treebitcoin.com