Inherit The Stars

人生を楽しむ。ビットコインとゴルフとその他いろいろ

【Bitcoinビットコイン】停止した香港の「取引所」は取引所ではなくねずみ講?

 日経新聞にこんな記事が出ていました。ほかの一部メディアでも伝えられています。

  「ビットコイン」を取り扱う香港の私設取引所「マイコイン」が営業を突然停止していたことがわかった。香港での顧客数は約3000人、被害額は約30億香港ドル(約460億円)に上る可能性がある。一部の顧客は11日に香港の警察当局に被害届を出す予定だ。

 マイコインは「投資すれば年間300%以上の利回りが得られる」と顧客らに説明していたほか、新規顧客を紹介すれば 高級車や現金を贈るといったネズミ講まがいの勧誘手法をとっていた。昨年12月以降はビットコインを現金に換金できないように取引条件を一方的に変更して いたもようだ。

   マウントゴックスが破綻した時にも一部では、というか世間の多くには、ビットコインという怪しげな通貨は、やっぱり怪しく胡散臭い、と認知されました。今回も、同様な反応がありそうです、というか、日本ではほとんど話題にはなっていませんが。

 さて、日経新聞の元ネタとなったような、現地メディアの下記記事があります。


Investors said they were lured by promises of a HK$1 million return in four months for buying a HK$400,000 bitcoin contract which would produce 90 bitcoins on maturity. Extra profits and prizes such as a Mercedes-Benz car or cash prizes would be paid if an investor found more new clients.

  ビットコインニュースでも、早速取り上げられています。


 マウントゴックスの破綻は、ビットコインそのものの問題ではなく、一つの施設取引所(とは言え、当時世界最大の取引量でしたが)のセキュリティーの問題でした。証券会社が一社破綻しても、それが株式そのものの問題ではないことと同じです。

 今回の香港の取引所の閉鎖は、そうしたセキュリティー以前の、ただのねずみ講、詐欺的な投資話だった、というだけのようです。騙された方々は気の毒ですが。

 そしてもちろん、ビットコインそのものの問題ではなさそうです。ねずみ講があった時、「円」「ドル」「通貨」が問題だ、とは考えないことと同じです。

 

 ビットコインはまだ誕生したばかりで、まだまだ投資というより投機的側面が強い「商品」「通貨」です。しかし、p2p技術を利用した安価で簡単で素早い送金、決済ができる点、ブロックチェーンという技術には、大きな可能性があると思います。

 今後、消えるか普及するかはまだ判断できませんが、適切な規制ができていけば、こうした詐欺に騙される人は減るでしょうし、取引所の開設にも、銀行や証券会社の免許のように、適切な条件が求められていくでしょう。それに伴い、ビットコインの普及も進んでいくかもしれません。

  上記、ビットコインニュースから引用します。

 マイコインが消失させたビットコインは187万BTCに達することになる。ビットコインの総発行量が現在1400万枚弱(Blockchain.info)なので、なんと全体の13%ものビットコインが失われたのだ!

 結論から言うと、これは依然として想像上の被害総額であり、また、消失したのはビットコインではない。これは、単なるネズミ講だ。

 香港立法会の梁議員はまた、明らかとなっている被害者数は30人であると報告している。被害者の投資額は一口から七口となっており、平均を取ると100万香港ドルであり、推定被害者数3000人(どこから算出したのかは不明だが)が全員100万香港ドルを投資すると、30億香港ドルという数字になったというのが実情だ。

  技術や制度の普及期には、こうした犯罪やトラブルが絶えないものですが、イメージの悪化は残念ですね。

treebitcoin.com