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【雑記】論文の画像加工は6.6%。23.8%は再調査が必要!?

 STAP細胞問題で、理化学研究所の小保方晴子氏による論文不正が様々指摘されています。特に騒動の初期、画像の切り貼りやコピペ、加工がクローズアップされていました。当時から、小保方氏だけなのか、という疑問もあったようです。あまり注目されていないようですが、実は結構すごい、というかまずいのではないか、という調査が出ています。

Nature誌において2000年から2006年に日本人が関与した302件の論文のうち、20件(6.6%)の画像加工の痕跡を見出し、これらを含めた23.8%論文は再調査が必要であることを提案しています。

 2014年6月6日に、<オープン・アクセス学術誌「Science Postprint」>を出版しているゼネラルヘルスケア株式会社が出したプレスリリースです。

 生命科学論文の画像改竄はたくさんあった - ゼネラルヘルスケア株式会社のプレスリリース生命科学研究の電気泳動画像は揺らいでいた—学術論文の画像加工の実態調査 - [Science Postprint]

調査の結果、Nature誌において過去に日本人が関与した電気泳動関連実験を含む論文に、6.6%の画像加工の痕跡を見出し、再調査が必要であることを示唆した。

 

本調査で画像加工の痕跡ありとされた論文、調査が必要であるとされた論文も、この事自体でこれまでの評価が変わるものではありません。著者は元データを 提示するか再現実験を示すなど、疑義を晴らす必要はあるものと考えます。万一、これらが示されない場合、評価の再検討が必要だと考えております。

 という前提ではありますが、特に、日本人著者がいる場合、有意に〝画像加工〟が行われている率が高いということです。

著者に日本人名を含む論文と含まない論文を分けて集計した。日本人名が著者に含まれる論文では、評価1と評価2を足した画像加工要調査率は42.9%となり、日本人名が含まれない論文での17.2%と比べて有意(P<0.05)に高い傾向が見られた。

 その背景については、

留学中の研究者であれば、日本でのポストを獲得するために成果を出さなければならないというプレッシャーが考えられる。また、地位や名誉を得るための欲得の心があったかも知れない。論文を速やかに通すために、とにかく綺麗な図にして出したかったとも考えられる。

 と分析されています。

 しかし、ポストや研究費に関する競争はアメリカの方が厳しい、という話も聞きますので、成果へのプレッシャーだけでは説明できないと感じます。なにか別の要因もあると思うのですが。

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